2018年3月21日水曜日

モンゴル人アスリートはなぜ強いのか-4 Монголын тамирчид яагаад хүчтэй байдаг вэ-4

モンゴル人アスリートはなぜ強いのか-4
Монголын тамирчид яагаад хүчтэй байдаг вэ-4

Vol-4


はじめてこのページを見た方は
モンゴル人アスリートはなぜ強いのか
から読んで頂くとわかりやすいと思います。

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4-1モンゴル人のアイデンティティ

Vol-3では家父長制について触れ、モンゴル人の「幸せ」に対する定義が子どもの発達に影響を及ぼしているのではないかと論じた。

家父長制については、古代ローマ時代にまでさかのぼり多くの国が採用していた。日本でも明治民法で採用されていたが、DVにつながる可能性が高くなることやジェンダー問題として取り上げられることが多い。

モンゴルにおける家父長制も、それ自体が法律であるとか、ルールというわけでもないようであるが、モンゴル人の多くがチベット仏教を信仰していることから、その影響も高いのではないかと推測する。
通常父親の名前を名字に(日本でいうところの)取り入れる点などからもうかがえる。


モンゴル人は歴史と祖先を尊重する。
好きというよりも、自分の祖先がどのように国をつくり、今があるのか。
いわゆるモンゴル人としてのアイデンティティに対して誇りと、モンゴル人として知っている必要があることを皆が語る。

チンギスハンがモンゴル人のアイデンティティとして崇められていることについては、前回説明しているが、実際、モンゴルへ行った際、どの家庭にもチンギスハンの絵が誇らしげに飾られており、それこそがモンゴルであり、自身を示す象徴であることが伝わる。



英雄になりたい。
国民的行事であるナーダムはモンゴル人なら誰しも注目する行事であるが、そこで優勝することは、モンゴル人として名誉であり、その名誉は代々受け継がれるものである。

また、その他のスポーツでも国際的に活躍した人は英雄として崇められ、その名誉を国として表彰する制度が確立している。

2008年北京五輪柔道で金メダルを獲得したナイダン・ツブシンバヤル選手は、大統領直々に名誉を表彰され、破格の待遇で生活を保障されている。

つまり多くのアスリートが「英雄」に近づくため、その誇りをもって戦っているのだ。
モンゴル人アスリートの多くがいう。



“ 何のために戦っているのか、競技でもなんでもそこに原点があると思う ”


日本人アスリートは何のために戦っているのだろうか。




「なんでそうなのか?」
この質問を何度もするが、何についても皆そろって

「それがあたりまえ」
とこたえる。

あたりまえということは、習慣であり心身にしみ込んだものとも想像できる。
生まれながらにして、そのような習慣がある要因とは「親」ではないかと推測できる。

■ モンゴル出身力士のインタビューより
日本のように親のことをクソ婆とか反抗して家に帰らないとかはありえない。これは宗教とか、親から教わるようなものでもない、モンゴルでは嫁姑の問題もない。あっても口には出さない。あっても周りの人には恥ずかしくて言えない。
そうやって子供が親を心配させることは良くないこと。
モンゴルでは3歳くらいまでほったらかし。 (お父さんの立場は)一番偉い。それが当たり前。未だにお母さんが来ると、右の頬にキスをして帰る時には左の頬にキスをして、また会いましょうという。 また会うためのおまじない。家族だけじゃなくて、知らない人にでもそう習慣がある。
お母さんと毎日電話するからね。昼休みになると兄弟みんなから電話がかかってくる。お母さんや兄弟と電話を切るときに「愛しているよ」って
ナライハの人たちは,俺のお父さんのことをみんな知っている、息子が日本で力士になったって、だからお父さんに恥かかせるわけにはいかない。お父さんの前でタバコを吸うような、失礼なことは絶対できないね。 それは恐れ多いよね。
神様だね(両親は)早く強くなって携帯を買って、親に連絡をできるようになりたかった。


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